上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
黄金伝説で各地の謎グルメをやっていたのでボケェーっと見ていると、山口県周防大島のグルメが紹介されたので、思わず食い入るように見てしまいました。

周防大島といえば、四境戦争で高杉さんや市ィが幕府軍に見事な奇襲をかけた場所です。
もちろん番組内では高杉さんの“た”の字もでてきません。

幕末関連の土地が出てくると過剰に反応してしまい困ります・・・


秋山香乃先生の「晋作 蒼き烈日」が届いたのでテスト期間中にもかかわらず、さっと目を通しました。
古川薫先生の「わが風雲の詩」も届いたのですがまだ読めていないので、こちらはテスト終了後に。


ネタバレあるので、それでもかまわない人はどうぞ




なんという双璧本

…長州ファンを殺す気でしょうか。ほぼオールスターです。
とりあえず一回だけでも登場した塾生を全てあげます。

高杉晋作 久坂玄瑞 吉田稔麿 入江九一 伊藤俊輔 松浦松洞 中谷正亮 山田市之允 山県狂介
品川弥二郎 野村和作 赤根武人 

村塾生だけに留まらず、桂さんや聞多はもちろん、市ィの従兄弟で高杉さんの親友の1人、河上弥市も登場。なんと豪華なキャスト…!

もうひとつの見所は彼らの会話です。とくに双璧の会話がたくさんあり、小説では滅多にはなさない栄太がよくしゃべります。その一部を紹介します。 (引用:青)


「栄太もこの寺に謹慎中じゃ。後で会ってゆけよ」
と誘う久坂に、晋作は嬉しそうにうなずいた。
「で、珍事とかいう三つ目の話はなんじゃ」
「ああ、これはどうという話でもないけど、高杉が好きそうじゃと思うてのう」
「僕の好きな話じゃと」
「あの桂さんじゃ、何でも恋に落ちたらしい。好きじゃろう」
「大好きじゃ。それで」

………省略………

「高杉はいい奴じゃ」
「……どうした急に」
「いや」
「さてはぬしゃァ、僕に惚れたな」
「調子に乗るな」


*************(←場面変わります)

晋作は、吉田のことを心底心配してきた。
なにはともあれ無事な姿を確認できて嬉しい一方、事情が飲み込めないから自然と額にしわが寄る。

………省略………

そうやって自分が、“栄太はのたれ死んでいないだろうか、死んでいずとも腹をすかせていないだろうか”と気を揉んでいるときに、久坂も伊藤もとうの昔に友の無事を確認し、涼しい気分でいたのかと思うと、だんだんと腹が立ってくる。
むすっと黙り込んだ晋作に、
「困ったな。怒らせてしまったのかな」
吉田は眉を八の字にして頭をかいた。
「僕は心配しちょったんじゃ」
「わかっちょる。わかっちょうるよう」
「わかっちょらん」


*************

六月五日。
この夜はことのほか蒸し暑く、寝苦しかった。今日もやはり発熱し、喉がからからに渇いて晋作を苦しめる。それでも体力が落ちているせいでうつらうつらし始めた。それに伴い、懐かしい光景が浮かんでくる。
(夢じゃな。僕は夢を見ちょる)
晋作には自分の見ている光景が夢なのだと理解できた。松下村塾の夢だ。

………省略………

「高杉、高杉」
吉田の声が聞こえる。
「なんじゃ、栄太か。どうした。僕はここじゃ」
十代の頃に気持ちが戻っていたから、晋作は吉田の名を改名後の稔麿ではなく、旧名で呼んだ。
「高杉、無念じゃ」
「栄太?」
「僕はもう進めない。後は任せたぞ」
「栄太、どうした。貴様は今、どこにおるんじゃ」
もう吉田の声は聞こえない。
「栄太、栄太よ!」
晋作は狂ったように友を呼び、自分の声の大きさに跳ね起きた。


*************

炎にのみ込まれ、まさに崩れ落ちようとする城に、将軍逝去の訃報が重なり、落城があたかも幕府の命運を象徴しているかのように晋作の目に映る。あの光景は徳川に敗北の証なのだ。それは長州の勝利を意味している。晋作は戦場では常に巻き付けている久坂の鉢巻きを外し、小倉城の方へと付き出した。
「義助」
たまらず友の名を呼んだ。
「見たか、義助。城が燃えちょる」
叫んだとたん晋作の目から、熱いものがほとばしった。



脱藩した栄太のことをひたすら心配し続ける高杉さん。
血染めの玄瑞の鉢巻きと共に戦った高杉さん。
終盤はもう涙なしでは読めません…

村塾生もかなりよかったですが、若殿が無駄に格好良かったです。高杉さんとの絆にこれまた涙。
2人は同い年なんです。

友との会話、父親との会話、息子との会話。この小説の高杉さんは“英雄”というよりも、人間味が凄くあふれてました。
とくに終盤で高杉さんの親父殿が「普通の息子であった」と言ったのには涙(←いい加減にしろ)
世間では“英雄”である高杉さんも、親父殿にとってはその辺にいる子供と変わりない“普通の息子”だった。


笑いあり(?)、涙ありのこの小説。
“英雄”高杉晋作ではなく、“人間”高杉晋作が読める、長州ファンにとっては素晴らしいものです。
関連記事
スポンサーサイト
Secret

TrackBackURL
→http://sblog410.blog72.fc2.com/tb.php/34-7dbe49f7
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。